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日本美術の歴史
日本美術の歴史
辻 惟雄
日本美術の足跡を知りたい方にはいい本です。現代美術を知るには、先ず足元を固めてください。
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amika-blog

大阪日本橋にある町家風ギャラリースタッフによる日記です。
京都精華大学卒業制作展-版画-
京都精華大学卒業制作展-版画-
日本一という規模を誇る京都精華大学の版画コース。教授(学部長)黒崎章氏が退官されたあと引き継いだのは、武蔵篤彦教授。ますます京都精華大学の版画は元気です。


さて、私がお薦めの卒業生の作品をご紹介いたします。(卒業生の氏名が分かりません。お知り合いの方、教えてください。)
                

    
 一見、イラストと思われる作品。しかし。ぎざぎざの線、刷りが一様にいかなかった所など、かえってそれが手作業の味になっていて、イラストレータ(PCのお絵かきソフト)で描いたものより、ずっと親近感を覚えます。
 彼女の色の使い方を見てください。黄色の床にピンクの壁。ありえない、って感じですが、うきうきするような楽しい色の構成になっています。コインランドリーの奥に座っている女性の表情や年齢がはっきりしないことも、この絵画に惹きつけられる要素になっている。床の歪んだタイル、まっすぐでない垂直方向の線などもこの絵画の魅力です、右の洗濯機のピンク色の衣類を出し入れする口は、人の目のようで愛嬌があります。


 寒い場所に見えます。遠くには列車の鉄橋が見え、氷の上か雪固まった平地の場所にテントかなにかを張っているように見えます。数人の人は、厚着して氷の上で遊んでいるように見えます。辺りは一面の銀世界で、音がしません。鉄橋の上を通る鉄道の音が時折静寂を破るのでしょう。
 画面はグレーを基調として黄色を効果的に使い、静かな景観を表現しています。雪の上で楽しそうに作業する人たちの様子はこちらに伝わってきます。

           Emile Claus の作品。自然写実主義の作家。ベルギー人。
こういった作品と彼女の作品とを比較すると、時代の移り変わりが出ていて面白いと思う。勿論、学生の制作展と美術館の収蔵作家の代表作と比較するには、無謀かもしれない。しかし、ふたつの美術を観るとその時代の人間が表現しようと思うことにはっきりした変化をみることができます。
 
| その他のアート情報 | 20:39 | comments(0) | trackbacks(0) |
木津川ウォールペインティング2009
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木津川ウォールペインティング2009
テーマ:水辺のばけものっ?!
主催:大阪府/協力:関西ペイント株式会社
募集内容:木津川護岸堤防の壁画制作者
募集人数:10人(10組)
応募資格:18歳以上。プロ・アマチュア不問。個人・グループどちらでも可。
制作期間:2009年8月

■詳細内容
同事業は木津川護岸壁約500m(千代崎橋〜道頓堀川合流点の左岸側)の間の11カ所に「水辺のばけものっ!?」をテーマにしたデザイン画を描くというもの。「大阪の街から新進気鋭の芸術家の卵を発掘したい」と橋下徹府知事の発案により今回初めて事業化された。
公募により集められた40作品の内、ヤノベケンジ氏、橋下徹府知事他の審査により10作品を選定。もう1作品は地元中学生による壁画作品が加わる。
製作期間は2009年8月1日-31日までの間で、2期に分けて実施している。
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公募で選ばれた寺田寿子さんからMAILが届きました。
完成のお祝いとレセプションを兼ねたオープニングの日に橋下知事が来られました。公務として1時間の予定が取られており、10組のアーティストそれぞれから作品についてのプレゼンをきっちり聞かれたそうです。


寺井寿子さんと橋下知事とのツーショット。腰を屈めて彼女との距離を小さくして写真に納まる知事。


          
橋下知事が、参加アーティストとディスカッションしているシーン。

          
   寺井寿子さんから説明を受ける知事。

私は決して政治家を応援しているわけでもありませんし、特別な知事の支持者でもありません。しかし、8月の暑いさなか、ポロシャツ姿でリラックスした格好でやってくる知事には共感するところがありますし、何よりも「現場」に来てくれることは本当に嬉しいです。人間は、その人に会えば何か感じますし、現場に行けば訴えかけるものがあると思います。知事室からでて、ご自身の現場勘で政策を実行していって下さればと思います。そして、こういうアートが大阪からたくさん発信していければと思います。
 今回は、事業予算もなく関西ペイントが協賛して画材の提供があったと聞いています。オープニング日の麦酒やお菓子は府職員の方の差し入れ(プレゼント)ととも漏れ聞きました。小さなオープニングだったと思いますが、それでも心温まるものを感じます。
 来年は、このイベントがさらにパワーアップすると聞いています。「楽しかった。」「またやりたい」というアーティストの希望が通ったのでしょう。小さな民意ですが、希望も楽しさもいっぱい詰まっているように思います。
| その他のアート情報 | 16:22 | comments(0) | trackbacks(0) |
京都市立芸術大学制作展 その2
京都市立芸術大学制作展情報 ---その2---

皆さんにご紹介したい作品がもう二つほどあります。
松本和子 油画3回生

 瞳がなく焦点が定まらない瞳。輪郭のはっきりしない顔。背景には水平線があり、空と水面が描かれている。上下の二つの顔は男性と女性のよう。表情ははっきりせず、花で漫画チックに装飾されている。
 何もかもがぼんやりしているように描かれている。多分それは、絵画の輪郭線がはっきりしないからだと思う。色もピンクや水色といった中間色が多用され、つよいインパクトをさけるかのように色面が構成されている。一般の漫画絵画は、目線がしっかりしており、登場人物の性格や視点が分かるように描かれている。この絵画は、そういった意味で漫画ではないようだ。
 本当に3回生とおもうほど、独特の絵画感性を持っている。ず〜っとずっとこの感性を持ち続けて欲しいのですが、大学を卒業して数年経てば、安定した定着感の方が強くなって、みずみずしいとは感じられなくなる。どうしてだろうか。

梶原 航平
 最近、芸大に入る男性は10%だと聞く。彼は、貴重な男性絵描きの卵である。
 こういった作品は本当に面白いと思う。全く、現実ではありえない世界を描いているのであるから。

 豪華な宮殿の廊下。さしずめベルサイユ宮殿の鏡の間のようだ。
お尻をこちらにむけ四つん這いになっている女性(だろう)の足は1本。その足にかかとの高いヒールを履いている。顔もないようだ。足には派手な網タイツを履いており、けばけばしいスカートは見えそうなくらい短い。そのような格好をした体が2体が宮殿を歩いていく。くまでもあるくようにのっそのっそと。非常に奇妙である。

 絵画の役割のひとつは、というと「非現実の表現」であると思う。彼はそれをやろうとしているようだ。ただ、こちらは見慣れないものを観るので気持ちが悪いし疲れる。不安定な気持ちにさせられる。作者の予想通りに。


彼はどうやら足に興味があるようだ。
| 展覧会レビュー | 19:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
京都市立芸術大学制作展
京都市立芸術大学制作展をご案内いたします。
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期間 2010/2/11-2/15
場所 京都市立芸術大学構内・京都市立美術館(京都・岡崎)
作品展の内容についてはコチラ→
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今年の京都芸大の制作展の中から、気になった作品をご紹介いたします。


                 福岡佑梨 陶磁器3回生 「うつろう」
単純な作品です。10cm大の立法体(キュービック状)を多数積み上げて壁のようなものを作った作品。個々の6面の釉薬の掛け方や色、質感はそれぞれ違っており、ひとつと同じ立方体はありません。幾つかの面には、ぶつぶつした物がのっかっており、ディテールが少しずつ異なっています。色調は、黒、茶色、深い緑、沈んだ青と、暗い印象のものにまとめられていました。
 非常に強い存在感を感じました。ひとつつづの立体が正確でもありませんし、手が込んでいるという印象でもありませんでした。しかし、何か惹かれる作品でありました。
  
 多分、私が惹かれたのは、強い意思のようなものを感じたのでしょう。また、制作者の中にしっかりとした考えてがあるのだと思います。作品のタイトルは、「うつろう」は、どういう意味なのでしょうか。残念ながら、3回生アーティストがそこにいなかったので、詳しいことが聞けませんでした。


                    油画 大学院1回 唐仁原 希
 2009年画廊 編  ぎゃらり かのこからフランスの企画展に送った作家。フランスでは、日本の漫画が大流行しています。パリのギャラリーが新しい企画として、「MANGA」というタイトルで企画展をしました。数人の作家を推薦したところ、彼女の作品をやってみたいとの返事があり、作品を送りました。 
 フランスに出す作品を描いて以来、学生ながらプロの目を充分楽しませてくれる画面構成を身につけたように思います。また、メディウムの使いかたも随分上手くなりました。彼女自身は、油絵の具の質感が好きだと言います。作品もそう感じさせてくれます。また、彼女は根っから描くことが好きと言います。世界が明日滅びるとき自分は何をしているかと考えると、「アトリエにこもって描いている自分が浮かぶ。」と言います。

 画面左の人魚達は、実に呑気に海の中を楽しんでいます。画面左から右の方へ泳いでいく人魚の姿を描いています。画面右に着目しまると、たこ足を持った人魚達と何か怖いものから逃れようとしている人魚が三人。驚きの表情や、不安な表情をしています。彼女達は何かが起こったようで少し慌てています。水泡もその不安な様子を表しているようで、上や横に広がって落ち着き無く水上の方に上がっていきます。画面の中で異なった時間を表現しているのか、それとも異なる場面を一つの絵画領域に描いているのか分かりませんが、複雑な構成を楽しめる絵画のように思いました。そこには、一つの漫画の精神が見受けられました。
| 展覧会レビュー | 19:58 | comments(0) | trackbacks(0) |
京都精華大学卒業・修了制作展2010
京都精華大学の卒業・修了制作展に行って来ました。
場所 京都市立美術館(岡崎公園)


先ず、見えてきたのは正面玄関横の公園の立体。
私は卒展でのこういう立体が大好きなのです。荒削りには違いないのですが、堂々としてそれして若若しい感じがします。若い人にしか出来ない仕事のような気がします。設置するのも大変だったでしょう。トラックの荷台に積んで何人もの友達に手伝ってもらって、どっこいしょっと。そういうことを想像しますと、こちらまでわくわくしてきます。「こんなことやってもしかたがない。」と思ったら、ロマンも生きている意味も全くありません。無駄なことに夢中になれる時間、またそうできる人は本当に幸せですし、こういう作品は幸せのおすそ分けをしてくれます。

         藤原 信子「デルフィニウム王妃の所蔵品」
さて、タイトルのデルフィニウム王妃は何処の国の王妃様なのでしょうか。どんなドレス(服装)をしていたのでしょうか。彼女は何時これをつかっていたのでしょうか?呪詛のとき? それとも神託のとき? 毎朝のお祈りの時間? 彼女が口をすすぐためのもの? タイトルと作品は千一夜物語の世界に私を誘ってくれます。
           作品を上から見た様子。

 中国で発掘された青銅器の形に似ているように思いました。青銅器も高貴な人のためのもののようですが、結局使用目的がはっきりしないのです。

 作品の横には、人の顔がついていて、そこから手のような物が出ています。作品上部の彩色は、朱色と紺で、宗教的な要素が感じられます。オブジェの内部には、お酒などが入れれるようになっていて、上ほうに別の金で彩色された別の器が取り付けられたあります。そこは、何か特別なものを入れるのでしょう。

松島 崇 「アイドルギア」
地球の模型を思わせる物体。その上に突起物が着いています。突起物は何層にもなっており、そこの装飾物がついています。この模型のように既に地球は死に絶え、突起物の部分のみが我々地球人の住処であるような印象です。豊かだった地球上の水はなくなり、ごつごつした岩が裸の状態でさらされいます。


今年の精華大学の卒展は見所がたくさんありました。特に、陶器、版画がよかったですね。作家としてデビューしてくれたら嬉しい学生さんがたくさんいました。また、次に紹介いたします。
| 展覧会レビュー | 18:15 | comments(0) | trackbacks(0) |
ART Collector--- KAHTY IMLAY

先日、フィラデルフィア(アメリカではフィラデルフィアのことをフィリー: Phillyというらしいです、)でKAHTY IMLAYさんに会ってきました。彼女はコレクターであり、キュレータでもあります。
KAHTY IMLAYはニュージャージ在住。5年前大きな昔の馬小屋を改装してそこを住居兼作品の展示場として使い、自分のコレクションやキュレーションした作品を建築家や美術愛好家にみせています。
彼女のWEBはコチラ→

現在は、2009年にフィラデルフィアで展覧会をした勝山信隆の展覧会をしています。彼女は、建築家やコレクターに見せると言って張り切ってくれています。彼女の趣味のよさは、案内状から伺えます。

これは、「Between Myth and Modern (神話からモダン)」という展覧会の案内状です。自宅の庭に作品を置き、それを写真撮りして案内状にしたものです。作品の置き方や飾り方を案内状で提案しています。

案内状の裏側。作家の名前、会期が明記されてあります。
展覧会といえば、ホワイトキューブの無機質な空間で行われるのが日常ですが、彼女は自分の自宅で作品を飾り、そこに人をお招きして作品を紹介することをしています。

展覧会に行くには、画廊へのアポイントメント(予約)が必要です。本当に見たい人、買いたい人は、ゆっくり作品を見ることができますし、説明も丁寧に受けることができます。
 
 彼女は、現在の仕事を始める前の20年間、NYと自宅ニュージャージを往復してギャラリーの仕事をしていました。1997年NYのギャラリーの仕事で初めて旅行したアフリカのジンバブエとエチオピアでアフリカの古い彫刻に魅せられてそれらのコレクションを始めました。その後、アフリカアートを見るためキューバを訪れ、そこで知り合ったアフリカンアーティストの紹介を始めました。
 彼女は、アフリカ美術を中心とした作品のキュレータでもありコレクターでもあり、ディーラでもあります。また、アート購入者のアドバイザーでもあります。
| その他のアート情報 | 21:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
NYの版画工房:作品の販売もしています。
NYの版画工房をご紹介いたします。ここでは、作家と共に作品を刷る作業を行い、その刷った作品の販売も手がけています。その刷った作品の販売もするのですから、誰も彼もの作品を刷り師としてするわけではありません。
私の聞いた情報では、1時間75ドルで、版画工房を使わせてくれて、NYの一流の刷り師が一緒に仕事をしてくれるらしいですが。

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VanDeb Editions
313 West 37th Street 7th floor
212-564-5553
Monday-Thursday 13:00-17:00
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さすがにアメリカの建物だけあって、一つのオフィス区画が大きいです。この工房が入っている建物は、少し古いのですが、その古さが「これから美術をつくるぞ。」って、意気込みを感じさせてくれます。

この工房は、Marjorie Van Dyke(マージョリー・ファン・ダイク)とDEBORAH FREEDMAN(デボラ・フリードマン)の二人が運営しています。Marjorie Van Dykeは版画刷り師で、プロとしてその道にある日とです。DEBORAH FREEDMANは、刷り師でありかつ版画作家としての仕事をしています。私は、日本の作家で刷り師を入れて仕事している人を知りません。恐らく、いるのでしょうが、私のそばでは知りませんし、また刷り師にお会いしたこともありません。NYはさすがに事が違うのでしょう。この工房のお隣も版画する工房で、そのお隣の規模は、もっと大きいです。

 さて、工房の1/3は展覧会できるホワイトキューブになっており、1月半単位で展覧会を行っています。私が行ったときの作家は、ドローイングと版画の両方の作品を制作する作家で、その二つのタイプの作品の展覧会をおこなっていました。


取り扱い作家の作品を見せていただいたのですが、いやはや素晴らしい。思わず、買いたいと値段を聞きました。まず、何よりもどの作品にも生き生きした生命力がありました。その力を惜しみなく表現しているようにおもいました。その次に、刷り師が入っているため、その版画の多版のおもしろさ(色を上から重ねていくこと)が出ていました。イメージから伝わる芸術性が、日本人より”大人”であるように感じました。日本人の作家の抽象絵画は、分からないときが良くあります。説得力がないというか、こちらの方にガツンと踏み込んで来ないというか。この工房で見た、抽象絵画は、線が生きていますし、色が綺麗です。



一つには、NYという都会がアートを生み出すのだと思います。Marjorie Van DykeとDEBORAH FREEDMAN の二人の会話を聞いていると、遠慮なく意見を言っている様が伺えます。他人に行き方を左右されない、そういう生活が作品を生むのだと思います。
 これらの作品のプライスですが、500ドルから2400ドル(50,000円〜240,000円)平均的には9万くらいが相場です。エディションが刷れる版画ですから絵画より安くて当然なのですが、質から考えますと、決して高くないと思いました。

 版画作品ながらモノタイプ(エディションを刷らない限定版 つまりは、絵画と同じもの。)が多かったです。ものタイプほど、新しいタッチやテクニックが加わっているようで、大胆な描写が画面になされていました。
 

DEBORAH FREEDMANと一緒に写真を撮りました。
| その他のアート情報 | 19:39 | comments(0) | trackbacks(0) |